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ウイルスソフトを手軽に共有できる

モバゲータウンにログインする際には、このIDをサイト側に通知しなければならない。
つまり、テキスト入力のIDと違って、なりすましは不可能だ。
M氏も「万が一ユーザーに何かあったら、警察に協力することも考えています」というように、ディー・エヌ・エーは、非常に高いセキュリティ意識を持ってサイトを運営しているのだ。
端末IDでログインするということは、同時に、複数アカウントの規制にもつながる。
わざわざモバゲータウンで複数のアカウントを取るために、ケータイを2台以上所有するのは、ランニングコストを考えると、割に合わない。
必然的に、いわゆる「業者」と呼ばれる出会い系サイト事業者や、マルチまがいの商品を進める輩は排除される。
数ある勝手サイトのなかには、モバゲータウンのような仕組みを採用していないものもある。
新聞紙上をにぎわせた「学校裏サイト」のように、個人情報をむやみやたらにアップロードできるところは、大抵が端末IDを取っていないし、比較的安全なサイトでも、モバゲータウンのように、24時間体制でのパトロールを行っていないところも多い。
有人監視となるため、このような体制をとるのは、非常にコストがかかることでもある。
だが、安全性にコストを惜しまない姿勢も、モバゲータウンが評価される理由の1つだ。
勝手サイトビジネスを行う際は、同社のビジネスモデルに加え、安全に対する「姿勢」も参考にすべきだろう。
ポータルサイト化を目指すモバゲータウン次々と新機能を取り込み、巨大化していくモバゲータウンだが、目指す先はポータルサイトである。
「今後は勝手サイトを使っていない人も取り込んでいきたい」(M氏)というように、モバゲータウンは、集客方法にも新たな手段を用いた。
それがテレビCMである。
先に述べたように、モバゲータウンでは、お笑い芸人のよゐこを起用したCMを、2007年の5月から6月にかけて展開した。
同年2月から3月に展開したCMの効果とも相まって、ユーザー層も徐々に変化してきている。
以前は、10代が圧倒的多数を占めていた同サイトだが、CM後は、明らかに20代、30代が増え、2007年の6月時点では、10代の比率が50%を割っていることが分かる。
M氏も、「これからの成長率を考えると、上の年齢を取り込むことが必要です。
すでに10代の多くを獲得していますからね」と、モバゲータウンが、新たなステージに差しかかっていることを示唆する。
同社の2007年第1四半期決算会見で、南場氏が「当初の予定よりもキャンペーンやCMを増やすことにしました」と述べているように、よゐこのCMだけでひと段落するはずだったテレビCMを継続的に実施し、年齢層の偏りを減らしていく方針だ。
本書執筆中の2007年9月からは、新たに「モバゆび」と呼ばれるキャラクターを立てたテレビCMを展開中。
同年の8月には、日本テレビの「24時間テレビ」に協賛するなど、ケータイ・コンテンツを知らない世代へのアピールも怠らない。
年齢層の拡大に合わせ、コンテンツも実用系のものを着実に増やしている。
ニュースや天気予報、地図といったものを拡充しているのも、その一環だ。
2007年9月には、乗り換え案内で有名な「駅前探検倶楽部」と提携。
同社のASPを利用し、乗り換え案内機能を実装するなど、より生活に密着したサイトへと変化しつつある。
実用的な機能として、新たに実装された「乗り換え案内」徐々に、内容を拡充しているモバゲータウンだが、今後もさらに新機能を投入していく予定だ。
例えば「検索」は、すでにβテストを行っている段階。
M氏によると、「検索エンジンは独自に開発したものになります。
すでに一部のユーザーを対象にしたβテストを行っており、クォリティなどを調整したのち、リリースする予定となっています」検索連動広告は、オーバーチユアとタッグを組み、収入をシェアしていくようだが、この試みが成功すれば、バナーやアフィリエイトに次ぐ収益を、同社にもたらすだろう。
無論、課題もある。
サイトの雰囲気や、コンテンツなどが、高い年齢層のユーザーにマッチしない可能性も残されている。
例えば、ニュースは芸能系のものが中心で、政治や経済などは、どうしても後ろのほうに追いやられがちだ。
M氏も、それは認識しており、「ゲームもニュースも、現状ではアクセスの多いものを前面に押し出していますが、今後、それをどうするかは課題といえるでしょう」という。
現状では「コンテンツのラインナップを拡充するのが先」(M氏)というが、20代、30代がメインのユーザーとなったとき、モバゲータウンが醸し出す独特の雰囲気が薄くなってしまう可能性もある。
また、上の世代のユーザーが、今のモバゲータウンを、そのまま受け入れることも考えられる。
サイトの雰囲気を「個々人がカスタマイズできるようにする」という方向性も残されているはずだ。
いずれにせよ、ポータル化によって、同サイトが踏み出す新たなステージは、勝手サイトだけでなく、若者を相手にした多くのケータイ・サイトが、直面する出来事だ。
ディー・エヌ・エーならではの舵取りに、注目が集まっている。
無料の着信メロディで高校生のハートをキャッチしたゴルゴンゾーラ着信メロディというと、有料の公式サイトを思い浮かべる人は多いだろう。
「無料のものは個人が違法に公開しているもの」という先入観もある。
著作権使用料をきっちり支払いながらも、無料サイトとしてレイドにより運営されている着メロサイトが「ゴルゴンゾーラ」だ。
その担当者は「当時、中高生が安心して使える無料サイトがなかったので、それを作りたいと思いました」と振り返る。
同サイトでは、着信メロディも歌詞も一切無料。
渋谷のセンター街で中高生を集めて試聴会を繰り返したというだけあり、音質も上々だ。
ラインナップも充実しているように見えるが「さすがに有料の公式サイトと比べると、数では全然かないません」(ゴルゴンゾーラ担当者)。
ただし、ユーザーが欲しいと思う楽曲は、しっかり取りそろえられている。
「あえて中高生が『今』欲しい楽曲にしぼり込み、どこよりも充実させることで、サイトの『姿勢』を見せています」(ゴルゴンゾーラ担当者)なるほど、確かにヒットチャートに並ぶような楽曲が中心で、比較的若いユーザーに人気があるーティストの着信メロディが多い。
年輩者が好みそうな懐メロや演歌などは、ほとんど見当たらないのも、このサイトの特徴だ。
ユーザーは、これらの楽曲を無制限にダウンロードできるわけではない。
ここに、ゴルゴンゾーラのビジネスモデルの一端がある。
同サイトでは、広告を掲載したメールマガジンを発行している。
メールマガジンの広告をクリックし、スポンサーのサイトを閲覧すると、ポイントが貯まる仕掛けだ。
ユーザーは、そのポイントを使用して、着信メロディをダウンロードする。
ポイントを貯めたければ広告を見なければならないので、単に広告を配信するだけのメールマガジンとは異なり、必然的にクリック率も高くなる。
広告の内容も、若いユーザー層に合わせ、出会い系や消費者金融など、未成年が見るにはふさわしくないものは入れていない。
「出会い系はもちろん、『ユーザーと相性の悪いクライアントの広告は入れない』という方針に徹しています。
問い合わせは多いのですが、ユーザーのことを考え、掲載をお断りすることも多いですね。

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